トルコ統計局(TUIK)が17日発表した4月の失業率は10.5%となり、前月の11.7%から1.2ポイント改善した。失業率の低下は3カ月連続。前年同月比では1.2ポイント上昇した。
15~24歳の若年失業率は前年同月比で3.8ポイント上昇し19.8%となった。15~64歳の就業年齢層では1.2ポイント上昇の10.7%に悪化した。
一方、労働参加率(LFPR)は52.7%で、前年同月比で0.7ポイント上昇した。性別で見ると、男性は72.3%、女性は33.4%で、それぞれ0.4ポイント、0.8ポイント上昇した。
就業者数は前年同月比で51万9,000人増えて2,815万7,000人となった。業種別の内訳は、農業が18.9%、鉱工業が19.1%、建設業が7.8%、サービス業が54.3%となっている。
4月失業率は市場予測の11%、アナリスト予測の10.7%を下回った。KapitalFXのアナリストであるエルカン氏は理由として◇2017年1-3月期のトルコの経済成長が5%と好調で、続く4-6月期の経済に好影響を与えたこと◇政府の労働市場刺激策が功を奏し、新規雇用が増加したこと――の2点を挙げている。また同氏は、今後も経済成長が持続すると予測し、今後2か月の失業率が一桁台となる可能性を指摘している。
一方、エコノミストらは、今年一杯失業率の緩やかな低下が続くと予測しつつ、就労状況の本質的改善とはほど遠いと分析している。