スロバキアの中央労働社会家族局が7月20日に発表した6月の失業率は6.90%となり、前年同月比で2.55ポイント、前月比で0.45ポイント改善した。共産党政権が崩壊した1992年以来で最低だった前月の記録的失業率(7.35%)を更新したこととなる。
6月末時点の求職者数は22万1,933人で、前年同月比で7万7,494人、前月比で1万5,001人減少した。一方、6月末時点の求人数は6万1,995人で、前月から2,069人増加した。
専門家は失業率の記録的低下が続く要因として、経済の周期的回復を挙げた。過去10年間と対照的に、今回は活発な投資により経済が近代化され、労働生産性が向上したにもかかわらず、労働力需要が減少するという結果になっていないという。
一方、フィツォ首相は記録的低失業率の要因として、欧州連合(EU)基金を雇用支援に利用した労働省の活動を挙げる。これにより政府は公約を守り、10万人の雇用を創出したという。また、リヒター労働社会相は6月単月で1万7,000人の雇用が生まれたと指摘した。
6月失業率を地区別にみると、73地区で低下した一方5地区で上昇した。失業率が20%を超えた地区もあり、政府は対策として、夜間や週末の仕事に特別手当の導入を検討している。