住友ゴム工業は8月1日、スロベニアに医療用精密ゴム部品工場を新設すると発表した。欧州における増産が狙い。3,400万ユーロ(約44億円)を投資する。2019年4月に操業を開始し、200人を雇用する予定だ。
新工場の名称は「ロンストロフ・メディカル・エラストマー」で、資本金は100万ユーロ(約1億3,000万円)。2015年に買収したスイス・ロンストロフの100%子会社として運営する。工場が稼動すると、欧州における住友ゴムの医療用精密ゴム部品の生産能力は約3倍に拡大する。
住友ゴムは長期戦略「ビジョン2020」として、タイヤ以外の新事業開拓とグローバル展開の推進に取り組んでいる。欧州における医療用ゴム事業の強化もその一環だ。2015年には、製薬会社にガラス瓶の蓋や注射器のゴム部品を供給するロンストロフを4,400万スイスフラン(約53億円)で買収し、欧州に拠点を確保した。今回のスロベニア工場設置で欧州からのグローバル展開を加速させる。