味の素は18日、トルコの食品会社キュクレの株式50%を取得し、完全子会社化したと発表した。取引額は約1億8,100万リラ(約57億円)。成長が見込まれる同国市場での地位を強化するとともに、中東事業を拡大していく。
1915年創業のキュクレはプレミアムブランドの食品メーカーで、食酢や果実ソース、ピクルスを製造・販売している。味の素は2013年11月、同社の株式50%を取得して資本参加した。キュクレの16年の売上高は7,000万リラ(約1,700万ユーロ)で、14年比で約2倍に拡大している。
味の素は2011年にトルコに販売会社を設立して進出。キュクレへの資本参加に続き、今年には食品大手のオルゲンを完全買収した。味の素によると、オルゲンが幅広い価格帯の粉末・キューブ状調味料を製造するのに対し、キュクレは高・中価格帯の液体調味料を手掛けており、両社は補完的関係にある。今後は3社の連携を強化し、相乗効果を引き出していく。(1TRY=31.19JPY)