家電大手の独ボッシュが新設を計画するルーマニア工場の立地が、西部のシメリアに決まったもようだ。操車場に近い20ヘクタールの敷地に生産棟を3棟建設し、洗濯機を生産する。最大2,500人を雇用する見込み。着工や稼働の時期は公表されていない。
シメリアの自治体当局が地元紙に明らかにしたところによると、投資誘致活動の一環として、「用地の地主と話し合い、ボッシュへ売却することで納得してもらった」という。ボッシュは数カ月前、ルーマニアに新工場を設置する方針を明らかにしたが、今回の報道についてはコメントを避けている。
シメリアはオーストリア・ハンガリー帝国時代からの鉄道輸送の要衝で、高速道路1号線(デヴァ~シビウ)にも近い。国内有数の鉄鋼石の産地として知られるが、鉱業の衰退とともに失業者が増えている。
シメリアは、国内外からの投資を呼び込むセベシュやアルバユリアから50キロメートルと離れていない。ボッシュが工場を構えれば、経済の地域格差が縮まると期待されている。