クロアチアのバス大手、独同業を買収

クロアチアのバス運行会社クロアチア・バス(グローブツアー・グループ)が、独同業のドイチェ・ツーリング(DTG)を9月1日付で買収する。買収対象にはクロアチア、セルビア子会社も含まれる。買収額は非公表。

クロアチア・バスは買収後もDTGのブランドを維持する。既存路線に加え、9月中にドイツとアルバニア、モンテネグロをそれぞれ結ぶ新路線を開業する。

DTGは1948年創業。観光バス、長距離バス、スクールバスなどの運行を手がける。欧州のバス会社による提携の枠組み「ユーロラインズ」に参加し、国際バスは同ブランドで運営している。

国内長距離バス市場の自由化などで価格競争が激化し、売上高が2014年の5,500万ユーロから16年には4,280万ユーロへ減少。経営状況が悪化して今年4月以来、更生手続きに入っていた。管財人のグロッサー氏は、チェコ子会社を除き、全事業をクロアチア・バスに移管できることになったのは「会社にとっても債権者にとっても最善の解決策」と満足の意を示している。

クロアチア・バスは1990年の創立で、南東欧内路線のほか、同地域と他の欧州都市を結ぶ路線を運行する。DTGの5倍に当たる500人の従業員を擁する。