クレジットカード大手のジェーシービー(JCB)は28日、ロシア国営のロシア農業銀行と提携すると発表した。カード発行で協力するほか、同行の加盟店と自動預払機(ATM)でJCBカードが使えるようになる。利便性を高め、顧客の拡大を図る狙いだ。
ロシア農業銀行は2000年の設立で、国内第2位の支店ネットワークを持つ。サービス拡充に向けて国際カードブランドとの提携を目指していたことがJCBの戦略と一致し、今回の提携につながった。両社はJCBカードだけでなく、ロシア国内決済カード「ミール(Mir)」と提携した「ミール・JCBカード」も発行する予定だ。
「ミール」はロシア中央銀行直轄の決済機関である国家決済カードシステム(NPSC)の決済カードブランド。ロシア市場での地盤拡大を目指すJCBは、すでに2015年にNPCSと「ミール」発行で提携を決めた。また、今年5月には最大手銀行の国営ズベルバンクとJCBカードの取り扱いで、同7月にはカード決済ネットワーク運営会社ユナイテッド・セトルメント・システム(USS)と加盟店業務で提携合意している。