トルコ統計局(TUIK)が11日発表した2017年4-6月期(第2四半期)の国内総生産(GDP)は実質ベースで前年同期比5.1%増加し、前期実績(修正値:5.2%)に続いて5%台を確保した。シムシェク副首相兼経済相は通期で5.6~5.7%の達成を見込む。これは2012~15年の平均値(5.5%)に匹敵する。
4-6月期は、通貨リラ安が追い風となり輸入高が10.5%と力強い伸びを示した。輸入高も2.3%増加した。また、政府が景気振興策の一環として信用保証基金(KGF)を拡充し、中小企業向け融資が増えたことなどから、設備投資が9.5%拡大した。これは過去6四半期で最高の伸び率となる。
産業別の伸び率では建設業が6.8%増で最も高かった。政府によるインフラ整備が追い風となっている。製造業は6.3%、サービス業は5.7%、農業は4.7%、それぞれ増加した。
民間消費は3.2%増と堅調さを示したが、賃金や営業剰余・混合所得の伸び(それぞれ10.8%、22.5%)を考慮すると控えめだ。
政府消費は4.3%減と、2015年以来で最も大きく縮小した。
トルコ経済は昨年、テロ攻撃やクーデター未遂事件、非常事態宣言下における公務員大量解雇・逮捕者続出などの波をかぶった。10-12月期は0.8%縮小し、通期でも2.9%の成長にとどまっていた。