オーストリア石油大手OMVのルーマニア子会社であるOMVペトロムは18日、黒海のイストリア鉱区の浅海域における新たなオフショア開発計画を発表した。油井を年内に2つ、来年中ごろまでに2つを各々2,000メートルの深さまで掘削する。投資額は7,000万ユーロに上る見通し。
OMVペトロムは現在、黒海ではイストリア鉱区で探鉱、開発、生産事業を手掛けるほか、ネプチューン鉱区の深海域で米エクソンモービルと共同で探鉱事業を展開している。
同社の今年上半期の純利益は12億1,000万レウ(2億6,500万ユーロ)で、前年同期からほぼ3倍に増加した。背景として、原油価格の上昇や大きな精製マージン(石油製品と原油との価格差)、需要増加、コスト削減が挙げられる。
OMVペトロムは南東欧地域における石油最大手。昨年の原油・天然ガスの生産量は6,400万原油換算バレル(boe)に達した。年間精製能力は450万トンで、860メガワットの高効率発電所を運営する。国内と近隣諸国で「OMV」および「ペトロム」ブランドのガソリンスタンド785店舗を展開する。(1RON=29.02JPY)