スロベニアの鉄道インフラ整備計画、国民投票で可決

スロベニアで先ごろ実施された鉄道建設プロジェクトに関する国民投票は、建設への賛成票が過半数を占め事業の推進を後押しする結果となった。同プロジェクトはアドリア海沿岸の都市コペルと内陸部のディヴァチャ間の路線を強化し、貨物の鉄道輸送への転換と輸送量の増強を目指すもので、国内では過去最大級の建設プロジェクトとなる。8つのトンネルなど難工事が予想される同計画については高い建設コストとリスクに批判が出ていたものの、投票では53.5%が同計画に賛成した。

同計画はコペル~ディヴァチャ間の27キロメートルの鉄道路線を複線化するもので、建設期間は2025年までの6年間。約10億ユーロに上る建設費用については同国の予算のほか、欧州連合(EU)の開発基金、貸付金及び港湾を利用する関係国の資金で賄う。同区間の建設と完成後の運営を担う国営の特定目的会社2TDKにハンガリー政府が2億ユーロを出資することが予定されている。

同路線はバルト海とアドリア海を結ぶ路線の一部で、EUが進める汎欧州輸送回廊を構成する。コペル港は欧州の内陸部の出口として重視されている。

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