トルコでM&A活発化、17年取引額は100億ドル

トルコで企業の合併・買収 (M&A)市場が活発化している。国際会計監査大手アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)がこのほど発表した調査レポートによると、2017年の取引額非公開案件を含めた推定総額は100億ドルで、16年の70億ドルを大きく上回った。M&Aは前年の243件から251件に増えた。E&Yは今年も昨年並みの取引規模を予測している。

取引額を公開したM&Aは127件で、総額は74億ドルに上った。外国企業による78件の取引総額は46億ドル、国内企業案件は28億ドルに上った。2016年はクーデター未遂により政情不安が高まり、トルコリラが対ドル、ユーロで最安値をつけるなどしたことから外国投資家がM&Aに慎重だったが、17年は景気も好調で追い風になったとE&Yは指摘する。

最大のM&Aは欧州エネルギー大手ヴィトルによるオーストリアOMVのトルコ子会社ぺトロール・オフィシ買収で、取引額は14億4,000万ドルに上った。スペイン大手銀BBVAはすでに株式シェア39.9%を保有するガランティ銀行のシェア拡大のため、9.95%を9億1,700万ドルで追加取得した。

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