旧共産圏諸国からドイツに移住するドイツ系の人々の数が再び増えている。昨年は前年より500人多い7,138人となり、5年連続の増加を記録した。すでにドイツに移住した人が家族・親戚を呼び寄せるのに制限がなくなったことがその理由で、これを裏付けるように、移住者の中には、ドイツに親戚がいる子持ち家庭が多い。
旧共産圏からの移住者数は、体制転換直後の1990年に40万人弱で最多を記録。その後、2012年には1,782人まで減った。しかしその後はじわじわと増え続けている。
独ゲッティンゲンにあるドイツ・東欧研究所の専務理事で、ロシアのドイツ系少数民族の歴史に詳しいアルフレート・アイスフェルト氏によると、特にカザフスタンに住むドイツ系住民は、民族差別の対象となり、将来の希望を持てないでいる。このため、今後も移住者の数は増える見通しだ。カザフスタンには現在、ドイツ系の人々約16万人が暮らしている。