チェコ、代替燃料スタンド網拡大へ

チェコ政府が自動車の代替燃料ステーションの増設に総額12億コルナ(4,700万ユーロ)を投じる計画だ。2023年までに電気自動車(EV)用充電スタンドを800基設置するほか、天然ガススタンド、水素ステーションのネットワークを拡充する。欧州連合(EU)が中長期的に車両からの二酸化炭素(CO2)排出量削減を求めているためで、インフラ整備を通じて低排出車の普及を促す。助成費用の多くを欧州運輸プログラム実施計画(OP)の予算で賄う。

チェコ運輸省は11回に分けて助成申請を受け付ける。第1回は充電スタンドが対象で、受付期間は6月15日まで。最大1億コルナを助成する。

EVの普及を視野に、電力・不動産開発業界も充電スタンドに力を入れ始めている。国営電力CEZは年末までに設置数を現行の94基から150基に増やす。

不動産開発では、モネタ・マネー・バンクが今年下半期に入居する新本社ビルに50基が設置される。同銀行はいち早く社用車のEV化に動き出した企業の一つ。昨年11月にフォルクスワーゲン「ゴルフ」の電気駆動車を150台発注したことで注目を集めた。

また、プラハ市当局は市内の充電スタンド数拡大に2,800万コルナ(110万ユーロ)を支出する。年内に現行の100基から159基へ引き上げる目標だ。

チェコの乗用車登録総数は560万台に上るが、このうちEVは1,500台に過ぎない。また、ガソリン、ディーゼル油の給油所が4,000カ所にあるのに対し、充電スタンドは300基にとどまる。(1CZK=5.24JPY)

上部へスクロール