ポーランドの車両リース総数、2017年は15%増

ポーランドの車両リース業界が活況を呈している。ポーランド車両レンタル・リース協会(PZWLP)加盟企業のリース台数は昨年末現在で15万1,789台となり、1年前の13万1,995台を15%上回った。自動車市場の好調が続いていることから、今年の見通しも明るくなっている。

契約種類別でみると、包括的なサービスを提供するフルサービス契約が前年同様85%を占めた。残りはサービス内容が限定される一般契約だった。

乗用車のモデルでは、シュコダ「オクタビア」、フォード「フォーカス」、トヨタ「ヤリス」、シュコダ「ファビア」、フォルクスワーゲン(VW)「パサート」が人気だった。

ポーランドの2017年国内乗用車(新車)販売台数は前年比17%増の48万6,000台に増加した。このうち70%弱が法人向け。PZWLP加盟企業による調達台数は前年比15%増の11万4,476台だった。

フルサービス新規契約台数を企業別にみると、リースプラン・フリートマネジメント・ポルスカが2万3,640台で首位。これにアルヴァル・サービス・リース・ポルスカ(2万2,402台)、アルファベット・ポルスカ・フリートマネジメント(1万5,133台)、ケアフリート(1万4,734台)、ALDオートモーティブ(1万2,328台)が続いた。

ポーランドでは、この春も法人需要を中心に、新車販売が拡大する見通しだ。燃料別ではディーゼルの人気が低下し、ガソリンの比率が高まっている。一方でハイブリッドカー(HV)など、エコカーへの関心も広がり、企業の13%が「社用車のうち少なくとも1台を電気自動車(EV)にする」ことを検討している。

ただ、EVの本格普及には充電スタンド網の拡充が必至だ。現在、国内設置数は300基にとどまっており、政府は2020年末までに6,400基の新設を計画している。このうち400機が急速充電型となる。

石油最大手のPKNオルレンはパイロットプロジェクトとして、この夏から出力50キロワット及び100キロワットの充電スタンド23基を整備する予定だ。国営電力会社ポルスカ・グルパ・エネルゲティチュナ(PGE)もウッチ、クラクフ、ジュシュフに40基弱の急速充電スタンドを設置するパイロットプロジェクトを開始した。