新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2月28日、ロシア極東のサハ共和国で、風力発電システムを含むエネルギーインフラ実証事業を開始したと発表した。大規模な電力系統に接続していない独立系統地域における発電単価を低くする狙い。実証事業は、サハ共和国政府及び国営電力会社ルスギドロと協力して行う。具体的な作業は三井物産、東光高岳、駒井ハルテック、サハ共和国の電力会社サハエネルゴに委託する。
実証は2021年2月までの3年間、サハ共和国北部のティクシ市で行われる。既設のディーゼル発電機に新設の風力発電機、蓄電池、ディーゼル発電機を加え、風力発電の出力変動を蓄電池とディーゼル発電機2基で補償する「ポーラーマイクログリッドシステム」を運営する。これにより、発電燃料として用いられるディーゼル油の量を16%削減できると見込まれている。