鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタルのルーマニア子会社アルセロール・ミタル・ガラツィは6日、東部ガラツィの製鉄所に1,000万ユーロを投じて鋳造機を近代化したと発表した。新しい自動化システムを導入し、鋳造ヘッドを刷新した。これにより鋳造機の停止などのトラブルを減らすとともに、鋳造の速度を上げて生産量の増大を図る。
ルーマニア子会社のブルーノ・リボ・ゼネラルマネージャーは、「製鉄所の近代化に向けて生産工程に最大限の自動化・デジタル技術を導入する短中期計画の一環だ」と述べた。
同社はルーマニア最大の鉄鋼会社で、従業員数は6,200人。ガラツィと西部のフネドアラに製鉄所を持つほか、東部のヤシ及びロマンに管状製品の工場を持つ。また東部のトゥルチャに石灰石の採石場、ガラツィにはドナウ川沿いに陸揚げ港を保有している。
同社の前身の国営Sidexガラツィは2001年にLNM Holdings NVに7,000万ユーロで買収され、その後04年にミタル傘下に入った。06年のミタルとアルセロールの合併に伴いアルセロール・ミタル・ガラツィとなった。