安全性試験(毒性試験)の受託機関である仏シトックスラブ(Citoxlab)は12日、輸送タンパク質(トランスポーター)の世界的大手であるハンガリーのソルボ・バイオテクノロジー(SOLVO)を買収すると発表した。これにより、世界で5指に入る非臨床試験受託機関(非臨床CRO)としての地位をさらに強化する。取引金額は非公表。4月までに手続きを完了する予定だ。
ソルボは1999年設立のバイオベンチャー企業。小腸、肝臓などでの薬物の吸収および排せつ機能を解析するのに役立つトランスポーターの研究、開発、生産で世界最大規模を誇る。
シトックスラブはすでに生体(in vivo)を用いた薬物代謝・薬物動態(DMPK)関連サービスを展開するが、ソルボの取得で高精度の生体外(in vitro)サービスを加えることが可能になり、大きな相乗効果を見込んでいる。
今回の買収で、シトックスラブの連結売上高は1億3,600万ユーロ、従業員数は1,300人に拡大し、非臨床CROの世界的大手としての地位を固める。また、ソルボが持つブダペストとセゲトの拠点が加わり、拠点数は世界9拠点に拡大する。