韓国ハンコック、ハンガリーで商用車用タイヤ生産へ

韓国のハンコックタイヤは23日、ハンガリーのブダペスト近郊にあるラーツァルマーシュ工場の拡張計画を発表した。欧州における需要拡大を受け、商用車用タイヤの現地生産体制を整える。投資規模は890億フォリント(2億9,000万ユーロ)で、政府から29億7,000万フォリントの助成を受ける。今年上半期中に着工し、2020年6月の稼動を目指す。拠点拡大に伴い約150人の雇用創出が見込まれる。

ハンコックはこれまで、欧州向け商用車用タイヤを韓国から出荷してきた。今回のプロジェクトを通じ、ラーツァルマーシュ工場から中・大型トラック用タイヤ及びバス用タイヤを供給できる態勢を整える。年産能力は55万本強となる予定。

ラーツァルマーシュ工場は2007年開所で、ハンコックが欧州で操業する唯一の生産拠点。乗用車、SUV(スポーツタイプ多目的車)、バン、小型トラック向けに約900種のタイヤを手がける。開所から3度の拡張を経て、年産能力は1,900万本と当初の3.5倍に拡大した。従業員数は3,300人に上る。

同工場からはアウディ、BMW、フィアット、フォード、現代自動車、起亜自動車、メルセデス・ベンツ、ミニ、オペル、プジョー、ポルシェ、セアト、シュコダ、フォルクスワーゲン(VW)の各ブランドに、新車装着用製品を供給している。

ハンコックはここ10年で欧州の中・大型トラック、バス用タイヤ市場でも地歩を固めてきた。2014年にはメルセデス・ベンツ、15年にはMAN、16年にはスカニアと新車用タイヤの供給契約を結んだ。トレーラー製造の独シュミッツ・カルゴブルとも13年以来、取引がある。(1HUF=0.41JPY)

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