スロベニアの電動軽飛行機メーカー、中国工場着工

スロベニアの電動軽飛行機メーカー、ピピストレル(Pipistrel)は11日、中国の南京に設置する工場の建設を開始したと発表した。同市近郊の「句容エヴィエーション・パーク」建設プロジェクトの一環となる。新工場では2人乗りの練習用小型機「アルファ・エレクトロ」と全複合材構造の4人乗り小型機「パンセラ」を製造する計画だ。

「句容エヴィエーション・パーク」プロジェクトはピピストレルと句容市との8年間の提携契約に基づき実施される。ピピストレルのボスカロル社長と現地投資家のDanny Wu Hao氏の共同出資会社ピピストレル・アジアパシフィックが事業母体となり、句容市が空港インフラ整備などで支援する。

パークの総敷地面積は133万平方メートル。このうち80万平方メートルが空港施設や航空機製造工場に充てられ、53万平方メートルは居住地区となる。約66万平方メートルは年内に、残りは来年の完成を予定する。

ピピストレルは1989年設立で、2007年の電動グライダーを皮切りに電動小型機の製造を開始した。スロベニア西部のアイドフチュチナと、国境に近いイタリアのゴリツィアに製造拠点を構える。現在、電動垂直離着陸機の開発も手掛けている。