ブダペストのタクシー料金が値上げ、平均15%上昇

ハンガリーの首都ブダペストの市当局は先ごろ、今年8月からのタクシー料金値上げを決定した。値上げ幅は平均約15%。タクシー事業者の多くが利ザヤの縮小に直面する中、市当局が業界の要望を受け入れた形となった。

現地ポータルサイト『index.hu』によると、値上げ後の料金は7キロメートルの利用で3,100フォリント(約9.9ユーロ)。現在の料金から500フォリント(1.6ユーロ)引き上げられる。

値上げ幅は長距離より短距離料金の方が大きくなる見通し。7月1日からは基本料金は250フォリント増の700フォリント(2.2ユーロ)に、1キロメートル当たりの料金は20フォリント増の300フォリント(1ユーロ)に、時間単位の料金が5フォリント増の75フォリント(0.2ユーロ)にそれぞれ値上げされる。

ブダペストのタクシー料金は2013年以来、当局によって規制されてきた。どのタクシーを利用しても料金は同一で、車両の色なども統一されている。タルローシュ市長は地元メディアに対し、こうした規制がサービスの向上に貢献していると述べた。

ハンガリーでは2014年に米配車サービス大手ウーバーが参入し、規制価格を下回る料金でサービスを提供していた。しかし、国内に配車センターを持たない事業者の営業を禁止する新法が施行されたことから、ウーバーは16年に同国から撤退した。

現地経済誌『HVG』がブダペスト商工会議所の関係者の話として伝えたところによると、タクシー事業者の87%が価格引き上げを必要だとし、政府の政策を支持している。その理由として、タクシー運転手の現在の手取り額は少なく、新たな働き手にとって魅力に乏しいことを挙げている。

ブダペスト市議会はタクシー協会の料金引き上げの提案を受け入れたが、値上げ幅は同協会の要求より少ないものに留めた。(1HUF=0.42JPY)

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