クロアチア政府が再び、国営クロアチア航空の民営化に乗り出す。同社の民営化を試みるのは3度目。4月末に発表した新国家改革計画で明らかにしたもので、同航空の事業改善と発展には戦略パートナーが不可欠と判断した。民営化スケジュールは明確にしていない。
クロアチア航空をめぐっては、2014年と16年に民営化を計画し、複数の航空会社が出資に関心を示したが、実現に至らなかった経緯がある。
同社は現在、エアバス「A320」2機、「A319」4機、ボンバルディア「Q400」6機を配備し、国内と欧州およびロシアの39都市を結ぶ路線を運航している。乗客数は昨年が前年比10%増の212万人、今年1-3月期が前年同期比7%増の33万人と好調に伸びている。昨年の純利益は前年の4倍の2,700万クーナ(360万ユーロ)を確保した。
新国家改革計画は国内の事業環境を改善し、クロアチア経済の競争力向上を図ることを主眼とする。交通分野の抜本的改革策として、クロアチア航空に加え国営鉄道の民営化も盛り込まれており、債務残高削減への貢献を期待する。(1HRK=17.67JPY)