スロバキアの研究チーム、食用油から生分解性プラスチック生成に成功

スロバキア工科大学(STU)の研究チームはこのほど、チェコのブルノ工科大学と共同で、食用油から生分解性プラスチックの生成に成功したと発表した。STUチームはすでに特許を申請している。

STU化学食品工学部のパベル・アレクシー教授は「開発した生分解性プラスチックは温度が50度の産業用コンポストだけではなく、20~30度の家庭用コンポストの中でも自然分解する。また通常の土壌や海水の中でもバクテリアの作用で腐食することが確認された」と述べた。

アレクシー教授が率いるSTUチームは現在、企業や研究施設と共同で、新プラスチックの実用化について開発を進めている。その用途は幅広く、食器類や各種容器、工業用フィルムの製造に加え、骨折のインプラント治療など医療分野でも使用される可能性がある。

欧州連合(EU)の欧州委員会は先月末、環境保護と海洋保全のため食器用など一部の使い捨てプラスチック製品の使用禁止を提案したばかりで、STUの発表は時宜にかなったものとなる。

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