欧州投資銀、トルコ家電大手に6800万ユーロ融資

欧州投資銀行(EIB)は13日、トルコ家電大手アルチェリクのルーマニア子会社アルクティク(Arctic)が洗濯機工場を建設する事業に6,800万ユーロを融資すると発表した。鉄鋼産業の衰退で高失業率に悩む同国南東部で、白物家電を柱とする新たな産業構造の創出を後押しする狙いがある。欧州連合(EU)の景気浮揚策として設立された欧州戦略投資基金(EFSI)が融資保証を行う。

アルクティクは昨年3月、南東部ドゥンボヴィツァ県ウルミに洗濯機工場を整備すると発表した。投資規模は4億7,100万レウ(1億100万ユーロ)で、このうち1億6,200万レウを政府助成で賄う。来年稼働し、年220万台を生産する予定だ。雇用創出規模は480人、間接雇用を含めると約1,400人と見込まれている。

アルクティクは1968年に国営企業として設立された。首都ブカレストの北西約70キロメートルに位置するドゥンボヴィツァ県ガエシュティに本拠を置く。従業員数は2,942人で、2002年にアルチェリクの傘下に入った。国内ブランドの「アルクティク」のほか、国外向けに「ベコ」、「グルンディヒ」の両ブランドで冷蔵庫を生産している。(1RON=28.17JPY)

上部へスクロール