カザフスタン南部トルキスタン地方にあるPET容器リサイクル工場が再生材を使ったステープルファイバー(スフ)の生産を開始した。首相府が23日明らかにしたもので、同国として初めてPET廃材を最終製品として再利用する。同工場への総投資額は2,000万ドル。年間5万トンの生産を予定する。
PETスフは強度が高くしわにならず、難燃性の特性を持つため、織物や建材での需要が大きい。カザフスタンの国内統計によると、家庭から出る固形廃棄物は年間500~600万トンで、このうちPET由来は15~20万トンに上ることから、リサイクル工場では再生材を使ったスフの生産で付加価値の創出を目指す。
リサイクル工場は現地グリーンテクノロジー・インダストリーズと香港ジェネラル・インダストリ・アンド・コマース(HKGIC)の合弁事業で、プロジェクト第一段階としてこれまでPET容器の洗浄、乾燥、粉砕を行ってきた。将来的にスフの生産が本格化すれば、現在73人の従業員を250人超に大幅増員する計画だ。