ロシアとウズベキスタンはこのほど、ウズベキスタン初となる原子力発電所の建設で合意した。ロイター通信などが報じたところによると、建設される原子炉は2基で、総発電容量は24メガワット。ロシア側の試算ではプロジェクト総額は110億ドルで、建設費の大半はロシアが供与する条件が緩いソフトローンで賄う。着工は2020年以降、稼働は2028年を予定している。
調印式にはウズベキスタンのミルジヨーエフ大統領とロシアのプーチン大統領が出席した。ウズベキスタンは原子力の導入で、これまで発電に利用されてきた自国産の天然ガスを化学製品の生産など他の用途に利用することが可能となる。ウズベキスタンの原子力エネルギー庁によると、建設される原子力発電所と同等の発電量を最新の火力発電所で発電するには天然ガス35億立法メートルが必要となる。
プーチン大統領の今回のウズベキスタン訪問では、年間3億立法メートルを生産するジェル・ガス田の生産分与協定が締結されたほか、ロシアの石油大手ルクオイルがウズベキスタン側と石油探査に関する覚書を交わしている。またロシアの実業家、アンドレイ・フィラトフ氏はウズベキスタンの国営企業との間でガス田開発と化学プラントの建設に関するプロジェクトを実施することで合意した。