仏ガラス・建材大手のサンゴバンは22日、ルーマニア中部のプロイェシュティ工場で断熱材製品であるグラスウールの生産を再開したと発表した。500万ユーロを投じて生産ラインを刷新し、年間2万トンの生産能力を確保した。当面は従業員50人体制とし、来年170人まで増やす計画だ。
プロイェシュティ工場は1997年、サンゴバン傘下の不燃断熱材メーカー、イゾヴァールの生産拠点として操業を開始した。2007年にグラスウールの生産を開始したが、生産過剰となったため、16年初めに操業停止した。その後に新たな中東欧市場戦略の一環で生産再開が決まった。
サンゴバンは今年3月末、プロイェシュティ工場のロックウール(岩綿)生産ラインの刷新と拡張計画も発表した。生産能力を3万トンに引き上げて国内および周辺諸国の需要に対応し、断熱材市場での事業基盤を強化する。来年半ばまでに稼働開始する計画だ。
サンゴバンはルーマニアではプロイェシュティ、ブラショフ、ブラネシュティ、カララシ、サトゥ・マーレ、トゥルチャ、トゥルダ、スチャヴァの各地に10の工場を持ち、モルタル、ガラス、グラスウールなどを生産する。総従業員数は約800人。