飛行自動車のエアロモービル、中国宝能汽車と個人用航空機で提携

「空飛ぶ車」の開発を手掛けるスロバキアのエアロモービル(AeroMobil)は11日、個人用航空機(PAV)の開発で中国の宝能汽車と戦略提携を交わした。将来的に宝能汽車が資本参加し、長期的に提携を深化させることも検討している。アジア市場での提携を模索する中、飛行自動車のインフラ構築に積極的な中国で初の提携を実現した。

両社は中国市場でのPAVのビジネスモデルの開発に取り組み、宝能汽車の修理整備網を利用して当局による車両認可を目指す。エアロモービルは宝能汽車の国内販売およびマーケティング効果にも期待している。

宝能汽車は多目的車両の開発を事業戦略に掲げており、エアロモービルとの提携でPAV市場参入への足掛かりを得た。昨年末には奇瑞汽車とイスラエル・コーポレーションとの合弁による高級自動車メーカー、クオロスに資本参加するなど、事業多角化に積極的だ。

エアロモービルはさきごろ上海で開かれた国際輸入展覧会で、中国市場向けの最新モデル「スカイ・ドラゴン」(最高走行時速160キロメートル、最高飛行時速260キロメートル)を初公開したほか、開発中の短距離離着陸機「エアロモービル4.0STOL」と、後部プロペラと2つの水平回転翼により安全に離陸できる垂直離着陸機「エアロモービル5.0VTOL」も展示した。

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