米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは8日、ロシアの信用格付けを従来の「Ba1」から「Baa3」に1段階引き上げた。見通しは「安定的」。堅固な財政に加え、今後数年は政府収支の黒字が見込めることが評価された。これにより、格付け大手3社がすべてロシアの格付けを「投資適格級」に引き上げたことになる。
ムーディーズは、「米国が今後数カ月以内に対ロ制裁を強化する可能性が高いが、ロシアは新たな制裁に対応する態勢を整えている」とし、「2015年の2回の格下げにつながったような打撃は受けない」と予測している。
ロシアは「投資適格級」への復帰で、年金基金など機関投資家からの資金調達がしやすくなる。