露自動車大手アフトワズ、現地生産でイランと交渉

ロシア自動車最大手のアフトワズは20日、イランでの現地生産、販売に向けて交渉中であることを明らかにした。繰延需要の大きい同国へ製品を供給し、独立国家共同体(CIS)以外の地域における存在感を強める狙いとみられる。ただ、親会社のルノー・日産連合は米国の対イラン制裁再開を受けて同国での生産計画を凍結している。このため、交渉が成立しても、アフトワズが実際にイランに進出できるかどうかは不透明だ。

アフトワズの昨年の輸出台数は前年比57%増の3万8,050台に拡大した。CIS諸国であるカザフスタン、ベラルーシ、ウズベキスタン向けが合わせて2万6,305台に上ったが、トルコやチュニジア、チリ、キューバにも出荷しているという。モデル別では「ラーダ・ベスタ」が輸出高の30%を占め、前年トップの「ラーダ4×4」に代わって1位となった。

米トランプ政権は昨年5月にイラン核合意を離脱した。8月初めに同国への経済制裁を再開し、自動車や鉄鋼などの取引を禁止した。イランと取引する第3国の企業も制裁対象となる。

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