ハンガリー特殊車両メーカー、西部に生産拠点を設置

ハンガリー国有の特殊車両メーカーBMヘロシュ(BM Heros)が西部カポシュヴァールに生産保守センターを設置する計画だ。工業団地内の5ヘクタールの敷地に工場棟を設け、主に消防車、救急車、軍用車両を生産する。開所は来春で、新規雇用は100人。投資規模は明らかにされていない。

政府はヘロシュの生産保守センター整備に並行し、5億フォリント(150万ユーロ)をかけてカポシュヴァールに技術職能センターを設置する。カポシュヴァール、オーブダの両大学と提携し、来年秋に機械工学講座を開設する。大学教育と同じ課程を提供し、BMヘロシュの人材確保に貢献する意向だ。

BMヘロシュは2001年の設立。災害救援に用いられる機械・車両の製造・保守を手がける。2017年は従業員114人で前年比66.6%増の63億フォリント(1,930万ユーロ)の売上高を計上した。税引き後利益は6億1,300万フォリント(190万ユーロ)と、前年の4倍に拡大した。

2016年には国家防災総局(OKF)から消防車「アクアダクス(Aquadux)」108台を受注し、国内商用車大手のラーバと提携して納入した。ただ、外国メーカー製のものより高価だったことや、「消火力が劣る」という消防士の声もあり、同モデルの採用には賛否両論ある。(1HUF=0.38JPY)