ロシア化学大手シブールはこのほど、中西部のペルミでジオクチルフタレート(DOTP)プラントを正式に稼働した。国内需要を満たすとともに、国外への販売を開始する狙い。年産10万トンを計画する。
同プラントは韓国・愛敬油化の技術を採用した。設置費用は69億5,000万ルーブル(9,600万ユーロ)。ウラルキムマシ、RSPアレクシ、メディアナ・フィルター、ペンザネフチキムマシから主要設備を調達した。
DOTPはプラスチックを柔らかくするために使われる可塑剤だ。国内生産量だけでは需要に満たず、これまで年6万トンを欧州からの輸入でまかなってきた。新プラント稼働で輸入への依存を解消するだけでなく、輸出も可能となる。
シブールのペルミ工場では、エチレンベンゾール(年産能力22万トン)、スチロール(13万5,000トン)、ポリスチロール(10万トン)などをてがける。(1RUB=1.71JPY)