ロシア国営のハイテク企業体ロステックのIT子会社であるアフトマティカ(Avtomatika)は23日、「ロシア製造業におけるデジタル産業」会議で、国内初のスーパーコンピューターを発表した。高性能計算(HPC)・データセンター技術などを手がけるRSCと提携して開発したもので、国産の8コアCPU(中央演算処理装置)「エルブラス8S」を搭載した。
このスパコンは、1ラックで最大75テラフロップス(浮動小数点演算を1秒間に75兆回)を処理する性能を有する。複数のラックを単独のコンピューター・クラスタに統合することができる。
アフトマティカのカバノフCEO(最高経営責任者)によると、このスーパーコンピューターは、産業・医療分野用途の数理モデル化、ビッグデータ処理、科学計算のほか、神経計算モデルなど生産・エネルギー効率と高性能計算能力が必要とされるケースで能力を発揮するという。また、高度な情報セキュリティを実現するとともに、保守コストが小さく低騒音という特長もある。