カザフ代表団が来日、日本企業との提携に意欲

カザフスタンが日本企業の投資に期待している。同国のハイロフ、クルマンセイト両特使、投資招致機関(カザフインベスト)関係者などから成る代表団が先月末、東京で開かれた第25回国際交流会議「アジアの未来」に出席するために来日し、日本の大手企業・機関と提携に向けて意見を交わした。

豊田通商とはアグリビジネス(農業関連事業)や日本への輸出を視野に入れたプロジェクト実施について意見を交わした。特にソバの輸入に関心があるようだ。カザフスタンでの事業としては、次世代移動通信規格(5G)の導入が話題に上った。

石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)との会合では、カザフスタンに存在する希少金属抽出(ニッケル、コバルトなど)プロジェクトについて説明した。日本側はウラン、タングステン抽出事業へ関心を示した。

双日はカザフスタンにおける鉄道コンテナ・寝台車生産プロジェクトおよび物流ハブ設置プロジェクトを実施する意思を明らかにした。また、アグリビジネス、石油化学、情報通信産業(ICT)についても参加の機会をうかがっている。

日本貿易振興機構(Jetro)とは、日本企業の参加する投資フォーラムの9月開催で協力することが決まった。

「アジアの未来」は日本経済新聞が主催し、1995年から毎年開かれている。アジア太平洋の政治、経済、学術関係者が集まり、地域の問題や世界におけるアジアの役割などについて討議する場となっている。