Ford:米フォード、ロシアの乗用車工場を売却

米自動車大手フォードがロシアにある3工場を売却する。同国からの乗用車生産撤退に伴うもので、マントゥーロフ産業貿易相は先月末、売却手続きが近く開始されることを明らかにした。売却先について現地メディアは中国や韓国の自動車メーカーを挙げている。

売却するのはロシア・タタルスタン共和国ナーベレジヌイェ・チェルヌイに持つ組み立て工場とエラブガのエンジン工場、サンクトペテルブルク近郊のフセボロジスク工場の3つ。いずれも今月に入って操業を停止している。同相によると、フォードが工場建設のために国内銀行のブネシュエコノムバンクから調達した借入金はすべて返済された模様だ。

フォードは今年3月、不採算地域の事業を再編するグローバル戦略の一環として、ロシア同業ソレルスとの合弁事業を見直し同国事業を縮小する計画を明らかにした。ロシア側が合弁会社フォード・ソレルスを取得し、小型商用車「トランジット」の生産に集中する方針。これによりフォードブランドの乗用車生産はロシアでは行われなくなる。

フォードは欧州ではすでにスロバキアの変速機工場をカナダのマグナに売却したほか、英ウェールズのエンジン工場、フランスの変速機工場の閉鎖を決定している。

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