チェコではシュコダ自動車の電気自動車(EV)・ハイブリッド(HV)モデルの市場投入を機に、来年からEVの販売が徐々に伸びると予想されている。2030年には25万台が普及するという専門家の声もある。
シュコダ自のチェコ事業責任者であるヴルチェク氏は、欧州連合(EU)が2030年に導入する新排ガス規制(走行1kmあたりのCO2排出量50グラム未満)を満たすには「電動化が避けて通れない」とし、必然的に普及が進むという立場を示した。
ただ、普及の前提としては充電スタンドの増設という課題もある。国内電力最大手CEZによると、現在のペースで設置が進めば、2020年には国内の充電スタンドの数は約1,000カ所に増える。ただ、ハヴリチェク商工相は、どこでも容易に充電ができるようになるためには25年までに2万カ所が必要になるという研究結果を引き、さらなる努力が必要という立場だ。政府は充電スタンド建設予算として、23年までに8億コルナ(3,140万ユーロ)を予定している。
もう一つの課題はリチウム電池の地元生産だ。アジアからの供給に頼る現状から、欧州で生産できる態勢を整える必要性が指摘されている。シュコダ自の親会社である独フォルクスワーゲン(VW)はこの流れに沿い、先ごろスウェーデンのノースヴォルトに20%出資している。(1CZK=4.74JPY)