クロアチア石油大手INA、リエカ製油所に大型投資

クロアチア石油大手のINAは12日、リエカ製油所の強化に40億クナ(5億3,800万ユーロ)を投資する計画を監査役会が承認したと発表した。取締役会は全会一致で計画を採択、大株主(政府及びハンガリー同業MOL)も賛成しているという。

投資計画は「INAダウンストリーム2023」計画の一部で、リエカ製油所の効率化・技術強化を目的とする。具体的には(1)残渣油アップグレード装置(重質油熱分解装置)の設置(2)既存製油プラントの再構築(3)コークス貯蔵施設を擁する新港の建設――などが内容だ。(1)は、車両用燃料など、利幅の大きい白油の生産割合を増やし、リエカ製油所の製品構成をより採算性の高いものに変えていくのが狙い。23年の稼働が予定される。

ダウンストリーム2023計画では、INAの製油事業をリエカに集約し、シサク製油所を工業生産拠点に転換することも予定されている。シサク製油所はビチューメンを生産するとともに、物流のハブ拠点となる。将来的には潤滑油や、バイオマスを利用した燃料生産なども検討する。(1HRK=16.32JPY)

上部へスクロール