トルコとアゼルバイジャン、特恵貿易協定に調印

トルコのエルドアン大統領とアゼルバイジャンのアリエフ大統領は25日、バクーで開かれた戦略提携サミットで特恵貿易協定に調印した。両国貿易高を150億ドルへ引き上げる狙い。このほか、防衛、スポーツなどの分野を対象とする8本の協定が結ばれた。

トルコとアゼルバイジャンの貿易高は昨年、20億ドルだった。うち、トルコからの輸出が16億ドル、アゼルバイジャンからの輸出が3億9,480万ドルを占めた。トルコからは主に機械設備、建材が輸出されている。

特恵貿易協定には15製品の関税の引き下げ・免除などの規定が含まれる。アゼルバイジャンで事業を展開するトルコ人実業家は同協定が両国の経済関係拡大を後押しすると見込んでいる。

トルコ・アゼルバイジャン・ビジネス協会のヤングン会長は、「協定締結で貿易高がすぐに拡大するわけではないが、数年後からその効果が出始めるだろう」と歓迎。トルコ・アゼルバイジャン商工会議所のビュユクフラト会頭は「今回の協定を機に新たな事業分野が拓け、両国の取引関係が前進する」と期待感を示した。在アゼルバイジャン・トルコ独立実業家協会(MUSIAD)のウズン会長は、「アゼルバイジャンにおけるトルコ製品の競争力が増し、両国間の貿易・経済関係の強化に大きく貢献する」と評価している。