自動車用施錠システムを手がける独フーフは21日、ルーマニア西部ティミショアラにある研究開発(R&D)センターの移転を完了したと発表した。従来の拠点が手狭になったためで、これを機に同センターをグループの主要R&D拠点として強化する。従業員を現行の120人から200人に増やす方針だ。
新拠点は地場系開発会社マルベリー・デベロップメントが整備中の「ISHOキャンパス」内にある。旧市街や大学に近く、フーフでは有能な若い人材を集めるのに適しているとみている。
ティミショアラR&Dセンターは2011年の設立。アウディ、BMW、フォード、ゼネラルモーターズ(GM)、PSAなどの顧客向けに、パッシブ・エントリーシステムやキックセンサー、モビリティーソリューションなどの開発を手がけている。
フーフは2006年、ハンガリー国境に近いアラドに工場を設けてルーマニアへ進出した。同工場ではドアハンドル、施錠システム、ブラケット、燃料タンクキャップを生産し、ポルシェ、BMW、ボルボ、メルセデス、ダチア、PSAなどに供給している。