ロシアのダイヤ大手アルロサは、自社が近くカラーダイヤモンドの生産で世界最大手になると予想している。世界最大のダイヤ鉱山である豪州・アーガイル鉱山が年内に閉鎖される見込みだからだ。カラーダイヤを多く産する子会社の存在をテコに、世界市場でトップの座を狙う構えだ。
アーガイル鉱山は30年来、ピンクをはじめとする高質のカラーダイヤモンドを産出してきた。しかし、資源枯渇により年内の閉鎖が予定されている。
アルロサのヴィニヒン切削研磨事業部長は「アーガイル鉱山の閉鎖で弊社がカラーダイヤモンド生産最大手となる。これにより、世界カラーダイヤ市場トップの座を狙える」と自信を示す。
アルロサは子会社、セヴェラルマズ(Severalmaz)及びアナバラ・ダイヤモンドを通し、カラーダイヤを生産する。アナバラはロシア産の宝石として最も高い14.83カラットのパープルピンク・ダイヤ「スピリット・オブ・ローズ」を産出したことで知られる。また、サハ共和国のヴェルフネ・ムンスコエ鉱山では今月中旬に17.44カラットのイエロー・ダイヤ原石が発見された。
質の高いカラーダイヤの原石は生産が減少してきており、ヴィニヒン部長は投資対象としても魅力が増すと見込んでいる。