2020/5/27

自動車

スロベニア自動車業界、政府に追加支援を要請

この記事の要約

スロベニアの自動車部品業界団体であるオートモービル・クラスタ(ACS)が政府に追加的支援措置を求めている。

スロベニアの自動車業界は輸出を柱としている。

政府による現行の支援措置は今月末で期限を迎えるが、同措置が延長されるか、新たな措置が導入されない限り、業界に従事する4万人の4分の1に当たる1万人が失業の危機にさらされる。

スロベニアの自動車部品業界団体であるオートモービル・クラスタ(ACS)が政府に追加支援を求めている。新型コロナウイルスの感染拡大で生産高が半減し、企業の財務が急激に悪化しているためだ。業界従事者の4分の1が失業しかねない状況まで追い込まれているという。

スロベニアの自動車業界は輸出を柱としている。しかし、新型コロナの影響で需要が後退し、ACSによると4月の生産高は60%、5月は50%、それぞれ減少した。6月も回復の見通しは立っておらず、企業にとっては今年下半期が生き残りに向けた闘いになる。

政府による現行の支援措置は今月末で期限を迎えるが、同措置が延長されるか、新たな措置が導入されない限り、業界に従事する4万人の4分の1に当たる1万人が失業の危機にさらされる。

ACSは具体的に、(1)自宅待機扱いの従業員の賃金補助措置の延長(2)時短従業員の賃金補助措置の導入――などを求めている。政府は(2)を含めた支援策を検討中だ。

スロベニア自動車業界はおよそ300社を擁し、年間売上高は40億ユーロに上る。輸出高の20%、国内総生産(GDP)の10%を占める重要産業だ。