カザフ鉱山大手ERG、新アルミ精錬所を建設

カザフスタンの鉱山大手、ユーラシア・リソーシズ・グループ(ERG)が国内北東部のパヴロダルに新アルミ精錬所を建設する。現地メディアが産業・インフラ開発省の情報として報じたもので、既存精錬所のインフラを最大限に活用して新精錬所を整備する。投資額は10億ドル超。来年着工し、2025年の稼働開始を予定する。

ERGはステンレス鋼の製造に用いる高炭素フェロクロム生産の世界大手で、酸化アルミニウム(アルミナ)及び鉄鉱石製品の製造ではユーラシア市場で上位につける。新精錬所ではボーキサイトからアルミナを年間100万トン抽出し、それを材料に一次アルミニウムを50万トン生産する計画だ。

パヴロダル周辺地域はアルミ加工業の集積地となる公算が大きい。現地メディアによると、ポーランドの製缶会社キャンパック(Can-Pack)やトルコのアルミホイルメーカー、キバール(Kibar)が現在、カザフスタン政府と投資をめぐる交渉を進めている。トルコの板金・ワイヤーロッド製造テル・マク・サン(Tel-Mak-San)やEMTA、ロシアのアルミ構造材フォーウォル(Forwoll)、地場のアルミ粉末製造マイナーメタルズなども進出候補と見られる。インフラ開発省では、総投資額は7億1,700万ドルに上ると見積もっている。

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