農産物供給に「コロナ危機の影響なし」=トルコ農林相

トルコのパクデミルリ農林相は5月25日、新型コロナウイルスの感染拡大による農産物の供給不足は起きていないと話した。予防措置としてすでに2月の段階で対策を講じ、国内で感染が確認された3月中旬に、さらに踏み入った措置をとったことが奏功したという。

農林相によると、省内に科学委員会を設置したほか、やはり新設の監視担当課を通じて50種近くの農産品の収穫高や関税率、輸出入の動きを注視している。農家や消費者の質問に答えるホットラインも設置した。また、農業従事者についてはロックダウン中も作物や家畜の世話をする目的で外出を許可した。

金銭面では、生乳生産奨励金の上乗せや、畜産農家への飼料助成(総額1億リラ=1,480万米ドル)を実施したほか、国営ジラート銀行及び信用金庫からの借り入れについて6カ月間、返済を繰り延べる措置をとった。(1TRY=15.89JPY)

■極東への農産物輸出を開始

ペクジャン通商相は25日、トルコの農産物が極東地域で販路を広げていると話した。中国へ乳製品の輸出を開始したほか、タイ当局からリンゴの供給で許可を取得した。青果輸出業者は韓国やベトナム、豪州、フィリピンにも目を向けているという。

中国は昨年、乳製品を60億ドル輸入した。うち、トルコからが3億6,400万ドルを占めた。

輸出拡大に向けて、タイではこれまでにジャガイモ、サクランボ、ブドウ、モモ、イチゴ、ミカン、日本ではイチゴ、オレンジ、ミカンの輸出承認申請を行っている。

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