ハンガリー中央統計局(KSH)が9日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.2%増となり、上げ幅は前月から0.2ポイント縮小した。これは2018年3月(2%増)以来の低い水準。コロナ危機に伴う原油安で燃料費が下げ止まりになっているほか、小売業者による商品価格の引き下げが相次いだことが大きい。一方、食料品の供給不足や輸入品の価格高騰を受けて食品価格は依然として高い水準にある。
上昇率を品目別にみると、自動車燃料含む「その他の製品」が前月と同じくマイナス7.7%となったほか、「衣類・靴」は前月のプラス0.2%から1.1%のマイナスに転じて全体を押し下げた。「食品」は前月から0.3ポイント減の8.4%、「アルコール飲料・たばこ」は同0.5ポイント減の6.7%に縮小した。
「サービス」は2.6%、「その他の燃料・電力」は0.3%、「耐久消費財」は0.8%値上がりした。
価格変動の激しい食品と燃料を除いた基礎インフレ率(季節調整済み)は4%で、前月から0.3ポイント低下した。
同国のインフレ率は今年1月の4.7%をピークに4カ月連続で低下している。