チェコ統計局(CSU)が8日発表した4月の鉱工業生産高(物価調整値)は前年同月比で33.7%減少し、下げ幅は前月から21.2ポイント拡大した。これは統計を開始して以来最低の水準。新形コロナウイルスの感染拡大に伴う生産活動停止により主要産業の「自動車」が80.1%減少し大ブレーキをかけた。「ゴム・プラスチック製品」(48%減)、「電気設備」(29.6%減)、「機械・設備」(29.5%減)、「金属加工品」(25.3%減)も落ち込みが目立った。
「食品」は前月の4.7%増から11%の減少に、「基礎医薬品・医薬品製剤」は同22.7%増から1.1%の減少にそれぞれ転じた。
4月の新規受注高は前年同月比で42%減少した。税込平均賃金は5.6%低下している。
蘭ING銀行のエコノミスト、ザイドラー氏は、鉱工業生産高の落ち込みは4月が底になるものの回復の足取りは重いと指摘。通年では前年から10%減少し、特に自動車産業への打撃が大きいと述べた。