機械学習利用のQA業務支援ツール開発 ポーランド

ソフトウエアやITサービスのQA(品質保証)業務向けに、システムのリグレッションテスト※について機械学習を用いて最適化するツールを開発している。同社が提供するのは、ソフトやサービスの開発から動作チェック、実際の運用への準備までを自動化した「CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)」と呼ばれる行程を強化するためのテストツール及び支援ソリューション。機械学習機能をテストに導入することで、開発したソフトウエアの動作開始から終了まで(「エンド・ツー・エンド」)のチェック時間の大幅な短縮を実現した。

通常、完全なリグレッションテストは数時間に及ぶ。同社によると、対象製品の変更や修正が比較的少ない(全体の1%未満にとどまる)場合、ほとんどの部分は影響を受けないため、同テストを完全に実行する必要はない。このため同社のソリューションでは、機械学習機能により予想されるリスクに応じてテストの種類を分類し、必要なテストのみを行うことで数時間分のテスト作業を数分で済ませられるようにする。これにより、テストにかかるコストを最大95%、テスト実行の回数を最大97%減らすことができる。

2019年3月の設立で、スタッフ数は8人。ポーランドの名門大学であるヨハネ・パウロ2世・ルブリン・カトリック大学と提携している。

※リグレッションテスト(Regression Test):プログラムの変更・修正による影響や不具合の有無を確認すること。それまで正常に機能していた部分に問題が生じていないかをチェックする。回帰テスト・退行テストとも。

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