欧州航空宇宙大手エアバスの仏子会社エアバス・ヘリコプターズは17日、ハンガリー南東部のジュラに部品製造の新会社「エアバス・ヘリコプターズ・ハンガリー」を設立したと発表した。ハンガリー国営の航空産業プロジェクト企業との合弁で、出資比率はエアバスが70%、ハンガリー政府が30%。2022年からの生産開始と、200人以上の技能労働者の雇用を予定する。
ジュラに設置する新工場ではヘリコプターの動力システムに関わる金属精密部品を製造する。ハンガリー政府は金属部品の表面加工を行う施設を整備するとともに、新工場の専門技術者の養成・研究機関として航空産業アカデミーを新設する計画だ。すでに国防省がエアバスからヘリコプター36機の購入を決めており、政府は需要創出面でも貢献する。
ジュラはエアバス・ヘリコプターズの中東欧生産拠点であるルーマニアとの国境に近いため、部品工場の立地として物流上大きな利点がある。ルーマニア中部のブラショフには国営航空機整備会社IARとの合弁会社と、2016年に新設したエアバス・ヘリコプターズ・インダストリーズがある。