トルコの7月インフレ率11.8%、3カ月ぶり低下

トルコ統計局(TUIK)が4日発表した7月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で11.8%となり、前月(12.6%)から0.8ポイント縮小した。インフレ率の低下は3カ月ぶり。新型コロナ危機を受けた制限措置が緩和され、経済活動が正常化する中、価格上昇が落ち着きを取り戻しつつある。

上げ幅を分野別にみると、構成比重の大きい「運輸(自動車燃料含む)」が前月から2.2ポイント減の8.8%に低下して全体を押し下げた。「住居費・公益料金」は同2.5ポイント減の12.5%。「食品・非アルコール飲料」(前月12.9%)は12.7%で高止まりしている。上昇率が最も高かったのは「その他の商品・サービス」(21.9%)で、「アルコール飲料・たばこ」(21.8%)、「教育」(12.6%)もインフレ率を上回った。「医療」(14.2%)は前月から0.6ポイント上昇した。

同国中銀は7月末、インフレ率の上昇に対応するため、2会合連続で利下げを見合わせ、政策金利を8.25%に据え置いた。今年末のインフレ率予測については、燃料や食品価格の見通しの上方修正を理由に、従来の7.4%から8.9%に引き上げた。

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