トルコの8月インフレ率11.8%、前月から横ばい

トルコ統計局(TUIK)が3日発表した8月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で11.8%となり、前月から横ばいとなった。燃料や食品価格は上昇しているものの、たばこ製品の値上げ幅が縮小して全体を相殺した。

上げ幅を分野別にみると、構成比重の大きい「運輸(自動車燃料含む)」が前月(8.8%)から3.9ポイント増の12.7%に、「食品・非アルコール飲料」は同0.8ポイント増の13.5%に上昇した。一方、「アルコール飲料・たばこ」は比較対象となる昨年8月にたばこ類が20%増税されたことから、CPIの上昇幅は前月の21.8%から2.4%に大きく縮小した。「住居費・公益料金」は1.2ポイント減の11.3%。上昇率が最も高かったのは「その他の商品・サービス」(27%)だった。

同国中銀は8月、インフレ率が高止まりしているものの、3会合連続で政策金利を8.25%に据え置いた。今年末のインフレ率予測については、燃料や食品価格の見通しの上方修正を理由に、従来の7.4%から8.9%に引き上げた。