米日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は、トルコでの生産現地を強化する計画だ。同国のヴァランク産業技術相によると、同社は2023年までに総額3,000万米ドル(2億2,400万リラ)相当の資材を国内で調達することを目指す。同相はP&Gのトルコ事業強化と現地化推進が同国の経常収支改善に貢献すると期待している。
P&Gのコジャエリ工場を11日に視察したヴァランク産業技術相は、トルコ企業が国外のP&G工場に供給する資材の総額が1億7,000万ドル相当に上ると指摘した。P&Gはトルコ工場が国外から調達してきた資材をトルコ産に切り替えていく方針で、2023年までに3,000万ドル相当を調達する計画という。
新型コロナの流行開始とともに衛生用品の需要が急激に拡大する一方で、P&Gではサプライヤチェーンが一時的に機能しない問題が生じた。材料不足を解決するため、トルコ企業からの化学品調達を開始したという。
P&Gは33年前にトルコに進出した。同社によると、過去10年間の対トルコ投資額は2億3,800万ドル。
トルコ事業の輸出高は今年1-7月期に前年同期比で20%拡大した。特に3月期と4月期は過去33年間でそれぞれ最高を記録した。通期では1億2,000万ドルに達する見通しだ。(1TRY=14.19JPY)