中国製の光ファイバケーブル、EUが反ダンピング調査開始

欧州委員会は24日、中国製の光ファイバケーブル対する反ダンピング(不当廉売)調査を開始すると発表した。欧州連合(EU)の業界団体の要請に応じたもので、調査を進めて反ダンピング措置発動の可否を判断する。

対象となるのは、伝送損失が低く、長距離伝送に適したシングルモードの光ファイバケーブル。最長15カ月をかけて調査する。調査中にダンピング行為が明白になった場合、調査開始から9カ月以内に期間6カ月の暫定措置として反ダンピング措置を適用することができる。

EU内の光ファイバケーブル製造会社の25%が加盟する業界団体「ヨーロッパケーブル」は8月、中国製の光ファイバケーブルが不当な廉価で域内に大量流入し、欧州の事業者を圧迫しているとして、欧州委に苦情を申し立てていた。同団体によると、EUの中国製品輸入は2016年から19年にかけて150%増加。19年に域内で販売された光ファイバケーブル(約120万キロメートル)のうち15~20%が中国製だったという。

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